造幣局 国宝章牌 厳島神社の紹介(2009)

造幣局 国宝章牌 厳島神社 国宝章牌
国宝章牌 厳島神社

 造幣局製の国宝章牌は、2007年(平成19年)より販売が開始され、貴重な国宝の文化財を章牌のデザインとしております。

第三弾となる「厳島神社」は、平成8年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

「安芸の宮島」は、海に浮かぶ社殿と背後にそびえる弥山(みせん)が見事に調和した創造物であり、日本三景の1つに数えられていることでも有名です。

国宝賞牌 厳島神社の仕様や図柄についてなど写真と共に記載いたしましたので、お時間あればご拝読お願い申し上げます。

※こちらで紹介する国宝章牌は、純銀製のものになります。

国宝章牌 厳島神社(純銀)の仕様

章牌の図柄と仕様
章牌の図柄と仕様
材質:純銀(造幣局品位証明刻印入り)
直径:六十ミリ
重さ:約百六十グラム

以下、付属の栞による説明。

『国法とは、有形文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国が指定しているものです。
国宝章牌は、貴重な国宝及びそれに付随する文化財をシリーズで取り上げて商品化したもので、今回は、世界遺産にも登録されている「厳島神社」を題材として選定しました。』
国宝章牌厳島神社の表
厳島神社
表:厳島神社の大鳥居と海に浮かぶ本殿(国宝)等をレリーフ(浮き彫り)で表現しました。
国宝章牌厳島神社の裏
十羅刹女
裏:厳島神社所蔵の平家納経(国宝)に描かれている十羅刹女(じゅうらせつにょ)のうち黒歯(こくし)をデザインしました。

化粧箱は朱色

国宝章牌厳島神社の外箱
化粧箱

厳島神社と大鳥居と言えば、朱色を基調とする色彩の美。章牌自体に彩色はありませんが、化粧箱を朱色(オレンジ色)にすることでイメージにあったものとなっております。

国宝章牌 厳島神社のデザインについて

国宝章牌厳島神社の表
厳島神社

章牌を縁取るように大鳥居が眼前に、平舞台の先端の火焼前(ひたさき)には、青銅の灯籠が中央(と左右)に据えられます。さらに奥には本殿が鎮座しており、海から望む厳島神社の景観を表したもの。
手前の大鳥居、中央の青銅灯籠、その奥の本殿と奥行きのあるデザインとなっております。

国宝章牌厳島神社の表
神額に「厳島神社」

章牌の細部を見てみると、大鳥居の神額には「厳島神社」文字が確かに刻まれています。

国宝章牌厳島神社の表
青銅灯籠

中央の青銅灯籠は、ここから大鳥居を背景に写真を撮る絶好のスポット。訪れたことがある方は、こんな形だったと思える作りだと思います。

国宝章牌厳島神社の表
さざ波

また、章牌下部分のさざ波も自然な形でデザインされており、海上に建ち並ぶ厳島神社をうまく表現されています。

国宝章牌厳島神社の表
細部の浮彫り

細部の浮彫りもよく作り込まれています。

背面のデザイン

国宝章牌厳島神社の裏
十羅刹女の黒歯

十羅刹女の黒歯がデザインされています。

この黒歯は、「平家納経 観普賢経」の見返し(冒頭)に描かれているもので、十二単衣姿で剣をかざす女官の姿をしております。

また、左手には水瓶を持つ姿も見てとれ、やや不鮮明なところも含め、原本を忠実に再現したものと言えるでしょう。

※法華経を護持する鬼神である十羅刹女は、尼藍婆、毘藍婆、曲歯、華歯、黒歯、多髪、無厭足、持瓔珞、皐諦、奪一切衆生精気の十人のこと。

国宝章牌厳島神社の裏
剣をかざす女官

ホールマークが自然な感じに

国宝章牌厳島神社の裏
造幣局ホールマーク

ホールマーク(造幣局品位証明刻印)は、国宝章牌の第一弾「法隆寺」に比べるとかなり自然な形になりました。

比較してみると一目瞭然だと思います。こうした細かい部分での改善も取り組まれているのが感じ取れます。

国宝章牌法隆寺の裏
法隆寺の造幣局ホールマーク

国宝章牌 厳島神社(純銀)の販売価格について

2009年(平成21年)に販売された価格は、19,000円(税込み、送料込み)。
販売予定数は、4,000個。

販売価格は、2021年までに発売された国宝章牌の中で最も低価格なものになっております。
おそらく、地金である銀の調達価格や製造工程の効率化などで価格の調整がなされたものだと思います。
(同年発売の肖像メダル伊藤博文(純銀製160g)、日蘭通商400周年記念メダル(純銀製160g)も同じ価格)

また販売予定数量は、前年発売の姫路城から1,000個ほど少なくなりました。姫路城の申込数から予定数を調整されていると思われます。以降の販売予定数は3,000個になりました。

フリマサイト、オークション等での実売価格(純銀製)

日付 取引価格
2022/06 20,480円
2022/06 21,680円
2022/06 17,000円
2022/06 17,500円
2022/05 23,500円
2022/03 20,500円
2022/03 19,500円
2022/03 19,800円
2022/02 22,500円
2022/01 19,000円
2021/12 19,000円
2021/11 17,500円
2021/10 18,000円
2021/09 18,773円
2021/09 21,000円
2021/08 18,995円
2021/08 20,000円
2021/08 22,130円
2021/07 21,509円
2021/06 24,006円
2021/05 24,362円
2021/05 25,520円
2021/03 25,611円
2021/02 25,200円
2020/10 14,900円
2020/07 30,000円
2020/07 15,501円
2020/06 16,000円
2020/06 32,500円
2020/05 14,500円
2020/02 13,300円
2020/01 13,010円
2020/01 13,500円

直近の取引価格は上記の通り。平均すると約19,000円くらいが実売価格と言えそうです。
しかし、昨今の銀相場高騰に伴い直近の取引価格が上がっています。(2022年の銀相場は、1グラム90~110円で推移)
国宝章牌の重さが160gくらいですので、地金の価値に近い価格での取引と言えるでしょう。

また、厳島神社は販売数量が比較的多かったことからそれなりに出回っています。

国宝章牌厳島神社の外箱
外箱

今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。ご拝読ありがとうございました。(管理人)

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