貴金属などに用いられる銀製品には、その品位を表すために様々な呼び名があります。例えば、純銀であれば純度が99.9%以上であるピュアなシルバーであり、銀メッキは対象物に薄い銀の皮膜で覆ったものになります。
これらはよく知られたところでわかりやすいと思いますが、中には聞き慣れない呼び名があったりします。(特に外国製は)
たまにわからなくなり調べることもあったので、備忘録としてまとめました。
銀製品の様々な品位の一覧
呼び名 | 純度 | 別名 |
---|---|---|
純銀 | 99.9% | ピュアシルバー |
ブリタニアシルバー | 95.84% | 五分落ち(厳密には純度が異なる) |
五分落ち | 95.0% | メキシカンシルバー |
メキシカンシルバー | 95.0% | 五分落ち |
スターリングシルバー | 92.5% | Sterling Silver |
純銀張り | -※1 | Silver Filled |
Silver Filled | 同上 | |
純銀仕上げ | -※2 | 銀メッキ |
洋銀または洋白 | -※3 |
※2の純銀仕上げ=銀メッキ。銀以外の金属に薄く銀をコーティングしてある製品。
※3の洋銀は、銀が含まれていない別の金属で作った製品です。スプーンやフォークなどの食器でよく見られます。
造幣局の品位証明
写真のような刻印があるものは、造幣局にて品位鑑定し品位を証明するものです。日本の国旗は造幣局を表し、<1000>の数字は純度を表します。造幣局のお墨付きであり、純度が数字になっているためわかりやすいのが特長です。
以下は、覚え書き。
品位の説明の覚え書き
スターリングシルバー
銀含有率が92.5%のもの。100gの銀貨だったら、92.5gの銀が含まれるということ。
銀以外の金属は、銅やアルミニウムが含まれ、スターリングシルバーは一般的に一番錆びにくいと言われます。
ブリタニアシルバー
七つの大罪ブリタニアの旅人、神聖ブリタニア帝国などアニメやゲームなどにも使われるブリタニア。グレートブリテン島と言えば、イギリスが由来かな?と思われる方もいるのでは。
銀含有率が95.84%のもの。100gの銀貨だったら、95.84gの銀が含まれるということ。1697~1720年にイギリスで銀貨の貨幣鋳造で使用されたものですが、軟らかすぎたため元の基準であるスターリングシルバー(Silver925)に戻されました。
五分落ちと呼ぶ場合もありますが、厳密にいうとブリタニアシルバーと含有率が異なります。
五分落ち
銀含有率が95%のもの。100gの銀貨だったら、95gの銀が含まれるということ。
五分落ち、メキシカンシルバーとも呼ばれ、Silver950(SV950)のもの。
純銀張り
純銀張り=薄い銀を張り付けたもの
銀張りは、銀以外の金属(白銅や黄銅など)に、銀が張り付けてあるもの。銀を薄く伸ばし、薄い板状のものを張り付けてあり、メッキより厚みがあるもので、メッキとは別物です。Silver Filled、シルバーフィルドと呼ばれることもあります。
メッキよりは、厚みがありますが、銀貨・メダル等であれば、総重量の5%程度くらいでしょう。
洋銀
銀(Ag)の成分は入っていない金属。銅とニッケル、要するに白銅に亜鉛を加えた合金。銀が含まれていませんので、銀の価値はありません。
洋白、ニッケルシルバー、ジャーマンシルバーなどとも呼ばれています。