造幣局 七宝章牌 青森ねぶた祭の紹介(2012)

造幣局 七宝章牌 青森ねぶた祭 七宝章牌
七宝章牌 青森ねぶた祭

 造幣局製の七宝章牌は、平成21年度より日本の『祭』をテーマとして販売されております。

今作の「青森ねぶた祭」は、昨年の『仙台七夕まつり』に続き、東北の祭りを題材とするもの。
本作の発売は、東日本大震災の翌年(2012年)になりますが、七宝章牌の題材を通じて復興を願う作品にもなっております。

七宝賞牌 青森ねぶた祭の仕様や図柄、彩色、デザインについてなど写真と共に記載いたしましたので、お時間あればご拝読お願い申し上げます。

七宝章牌 青森ねぶた祭の仕様

メダルの図柄と仕様
メダルの図柄と仕様
材質:純銀
直径:60mm
重さ:約160g
仕上:七宝・金メッキ仕上げ

付属の栞による説明

『この七宝章牌は、「青森ねぶた祭」を題材としてデザインし、製造いたしました。青森ねぶた祭は青森県青森市内で例年八月二日から七日まで開催される夏祭りで、数多くの豪華絢爛な人形型の「ねぶた」と「ハネト」と呼ばれる踊り手が市内を練り歩きます。この祭りにはハネト衣装(正装)を着て誰でも「ハネト」として参加することができます。』

七宝章牌 青森ねぶた祭の図柄(外観)

青森ねぶた祭の表面
青森ねぶた祭(表)
【表】
 平成23年青森ねぶた祭において、「ねぶた大賞」を受賞した『四神降臨「白虎と青龍」』(運行団体:サンロード青森 作:千葉作龍氏)と、「ハネト」が勇ましく跳ねて踊る様子を、6色の七宝による豊かな色彩と熟練した技法で表現しています。
青森ねぶた祭の裏面
青森ねぶた祭(裏)
【裏】
 「青森ねぶた祭」の文字と囃子(笛・手振り鉦・太鼓)をデザインしています。

復興への願いが込められた四神降臨

青森ねぶた祭の化粧箱
外箱

本作品の図柄は前述の通り、平成23年青森ねぶた祭においてねぶた大賞を受賞した、四神降臨「白虎と青龍」が題材となります。

この年の青森ねぶた祭は、例年通り8月2日~7日かけて行われますが、東日本大震災から半年足らずの開催でもありました。

ねぶたの題材には、日本や中国の伝説や歴史上の人物や物語、歌舞伎の名作、神仏や神事などが多く取り上げられますが、その偉人や神仏の勇壮な姿やにらみの利いた面の迫力が醍醐味であると思います。

四神降臨「白虎と青龍」は、『人物』にスポットを当てたものではありませんが、東西の守護獣である白虎(西)と青龍(東)を拝し、復興への想いが込められた作品であったのだと思います。

七宝章牌 青森ねぶた祭の採色について

青森ねぶた祭の表面
鮮やかな色使い
白、黒、紫淡透、赤透、青透、緑透、の6色。

※製品仕様に記載がないため、七宝釉薬の絵具サンプルを確認して色を判断しております。

どの部分にどの彩色が使われているか見てみると

ねぶた(人物) 黒、紫淡透、赤透、緑透
ねぶた(白虎) 白、黒、赤透
ねぶた(青龍) 赤透、青透
ハネト 白、紫淡透、赤透、青透、緑透

といった配色と思われます。

彩色は6色と多くはありませんが、図柄の細かい部分への彩色と金メッキの色を利用し、鮮やかな色合いが特徴的です。

七宝章牌 青森ねぶた祭のデザイン(解説)

青森ねぶた祭の表面
白虎と青龍

章牌の図柄は、2011年の青森ねぶた祭において、ねぶた大賞を受賞した『四神降臨「白虎と青龍」』(運行団体:サンロード青森 作:千葉作龍氏)をモチーフとしています。

図柄の左右には、東西南北に鎮座する聖獣、西の白虎、東の青龍が雄々しく、同じく左右の迫力ある人物の表情も見事に再現されています。
また、構図としては正面から見たものではなく、やや斜めから見たものを描いており、祭りの躍動感を伝えてくれます。

青森ねぶた祭の表面
手前のハネト

図柄手前のハネトは、花笠、豆絞り、浴衣、たすき、おこし、足袋・草履のみならず、ハネト鈴や団扇の細かい部分も描かれています。
色彩についても、花笠飾りの細かい部分に七宝が丁寧に施されており、跳ね上がる姿が可愛らしくも感じました。

青森ねぶた祭の表面
左のハネト

左右のハネトも動きが伝わるようなポーズで祭りの様子を伝えてくれていると思います。

青森ねぶた祭の表面
右のハネト

背面のデザイン

青森ねぶた祭の背面
囃子と楽器

背面は、ねぶた祭に欠かせない音色を奏でる囃子(はやし)が楽器と共に描かれています。
手前から、笛・手振り鉦(かね)・太鼓を奏で、打ち鳴らす姿が見てとれます。

青森ねぶた祭の背面
力強い字体と浮彫りの様子

七宝章牌 青森ねぶた祭の販売価格について

2012年(平成24年)に販売された価格は、128,000円(税込み、送料込み)。

また、当時の販売予定数量は500個でした。
「お申し込み状況によっては、数量を変更する場合があります。」の但し書きがありましたので、数量は販売予定数を前後している可能性があります。

販売価格については、これまで発売された七宝章牌と変動はありませんが、2011年、2012年は銀の地金としての価値が大幅に上がっていた時期になります。
2013年~2020年にかけての銀相場は、1グラム60円前後を推移しておりましたが、2011年、2012年の当時は、80円~100円程度となっておりました。現在(2024年)も銀相場は大きく上昇を見せていますが(150円前後)、当時も高騰していた時期であったと思います。

フリマサイト、オークション等での実売価格

日付 取引価格
2024/01 43,222円
2023/12 48,300円
2023/11 42,333円
2023/08 40,600円
2023/03 41,000円
2023/01 40,500円
2022/06 45,860円
2022/03 43,000円
2022/02 38,088円
2021/11 45,000円
2021/10 39,200円
2021/03 48,000円
2021/02 35,000円
2020/11 37,000円
2020/09 33,500円
2020/09 33,000円
2020/07 51,010円
2020/06 37,000円
2020/05 40,000円
2019/10 47,000円
2019/09 47,000円
2019/08 39,990円
2019/08 35,000円
2019/05 30,600円
2019/04 34,200円
2019/03 33,500円
2019/02 42,000円
2018/11 34,000円
2018/09 44,500円
2018/09 56,500円
2018/06 52,000円
2018/02 34,000円
2017/11 40,000円
2015/10 41,500円

直近で確認できたところはこの34件でした。

平均すると40,000~45,000円くらいが実売価格と言えそうです。
青森ねぶた祭に関しては、他の七宝章牌に比べると幾分か出品されることが多いように思います。状態の良し悪しはそれなりにありますので、よく確認した上で購入を検討されるのがいいのだと思います。(たまに箱がガリガリな状態だったり、説明書の欠品などもあったりします)

青森ねぶた祭の化粧箱
化粧箱

今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。ご拝読ありがとうございました。(管理人)

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