造幣局で作られる勲章は、国家が授与する栄誉ある重要な製品と位置づけられています。勲章の制作にあたり、美麗さや荘厳、品格や尊厳を兼ね備えた質感を要求されるため、精巧な技術が求められます。このような背景より現場でのOJT(職場内教育)のみならず、企業研修や海外との技術交流、技能受験を奨励されております。
たゆまない技術の向上や継承を重ねてこられている造幣局の職員は、極めて優秀な技能を有する「現代の名工」や「なにわの名工」の技能優秀者を多数輩出されております。
造幣局職員が表彰された「現代の名工」「なにわの名工」「なにわの名工若葉賞」などの受賞歴を造幣局の公開資料を参照しまとめてみました。
現代の名工
現代の名工の表彰は、厚生労働省のHP『「卓越した技能者(現代の名工)」表彰制度のコーナー』で制度の内容を知ることができます。
大まかな内容としては、都道府県知事、全国的な事業主団体その他当該表彰を受ける者の推薦に当たる者から推薦のあった以下の者、
- きわめてすぐれた技能を有する者
- 現に表彰に係る技能を要する職業に従事している者
- 技能を通じて労働者の福祉の増進及び産業の発展に寄与した者
- 他の技能者の模範と認められる者
というすべての要件を満たす者のうちから、厚生労働大臣が技能者表彰審査委員の意見を聴いて決定し、卓越した技能者として厚生労働大臣が表彰するものになります。造幣局でも現代の名工を定期的に排出されております。
平成15年以降の「現代の名工」表彰歴
年度 | 表彰者数 |
---|---|
平成15年 | 2名 |
平成16年 | – |
平成17年 | – |
平成18年 | – |
平成19年 | 2名 |
平成20年 | – |
平成21年 | – |
平成22年 | 1名 |
平成23年 | – |
平成24年 | – |
平成25年 | 2名 |
平成26年 | – |
平成27年 | 1名 |
平成28年 | 3名 |
平成29年 | 1名 |
平成30年 | 2名 |
令和元年 | 3名 |
令和2年 | – |
令和3年 | 3名 |
令和4年 | 3名 |
令和5年 | 4名 |
なにわの名工
なにわの名工の表彰は、大阪府のHP『大阪府優秀技能者表彰(なにわの名工)』で制度の内容を知ることができます。
大まかな内容としては、なにわの名工(大阪府優秀技能者表彰)は、実務経験15年以上かつ満年齢35歳以上で、極めて優れた技能を有し、その技能が府内において第一人者として認められる者、などの要件を満たす者のうちから、府知事が大阪府優秀技能者表彰審査会の意見を聞いて決定し表彰するものになります。
平成15年以降の「なにわの名工」表彰歴
年度 | 表彰者数 |
---|---|
平成15年 | 2名 |
平成16年 | 1名 |
平成17年 | 2名 |
平成18年 | 3名 |
平成19年 | 2名 |
平成20年 | 1名 |
平成21年 | 1名 |
平成22年 | 3名 |
平成23年 | 1名 |
平成24年 | 3名 |
平成25年 | 3名 |
平成26年 | 3名 |
平成27年 | 9名 |
平成28年 | 6名 |
平成29年 | 10名 |
平成30年 | 10名 |
令和元年 | 9名 |
令和2年 | 11名 |
令和3年 | 13名 |
令和4年 | 3名 |
令和5年 | 7名 |
なにわの名工若葉賞
なにわの名工若葉賞の表彰は、大阪府のHP『大阪府優秀技能者表彰(なにわの名工若葉賞)』で制度の内容を知ることができます。
大まかな内容としては、なにわの名工若葉賞(大阪府青年優秀技能者表彰)は、実務経験7年以上かつ満年齢35歳未満で、極めて優れた技能を有し、その技能が他の技能者の模範と認められる者、などの要件を満たす者のうちから、府知事が大阪府職業能力開発促進大会において表彰するものになります。
平成15年以降の「なにわの名工若葉賞」表彰歴
年度 | 表彰者数 |
---|---|
平成15年 | – |
平成16年 | – |
平成17年 | – |
平成18年 | – |
平成19年 | 1名 |
平成20年 | – |
平成21年 | 1名 |
平成22年 | – |
平成23年 | – |
平成24年 | – |
平成25年 | 1名 |
平成26年 | – |
平成27年 | 2名 |
平成28年 | 1名 |
平成29年 | 5名 |
平成30年 | 3名 |
令和元年 | 2名 |
令和2年 | 3名 |
令和3年 | 2名 |
令和4年 | 3名 |
令和5年 | 3名 |
その他の表彰
年度 | 表彰名 | 表彰者数 |
---|---|---|
平成18年 | 東京マイスター | 1名 |
平成21年 | 広島県技能者表彰 | 1名 |
平成22年 | 広島県技能者表彰 | 1名 |
平成26年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 6名 |
平成27年 | 広島県優秀技能者表彰 | 1名 |
平成27年 | 技能検定成績優秀者表彰 | 1名 |
平成27年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 8名 |
平成27年 | 公益社団法人日本分析化学会有功賞 | 1名 |
平成28年 | 安全優良職長厚生労働大臣顕彰 | 1名 |
平成28年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 8名 |
平成28年 | 広島県優秀技能者表彰 | 1名 |
平成29年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 7名 |
平成30年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 7名 |
平成30年 | 彩の国優秀技能者表彰(埼玉の名工) | 1名 |
平成31年 | 表面技術協会賞「技術功労賞」 | 2名 |
平成31年 | 日本金属学会 研究技術功労賞 | 1名 |
令和元年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 6名 |
令和元年 | 広島県優秀技能者表彰 | 1名 |
令和元年 | 彩の国優秀技能者表彰(埼玉の名工) | 1名 |
令和元年 | 軽金属学会 高橋記念賞 | 1名 |
令和2年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 3名 |
令和2年 | 広島県優秀技能者表彰 | 1名 |
令和2年 | 彩の国優秀技能者表彰(埼玉の名工) | 1名 |
令和3年 | 表面技術協会賞「技術功労賞」 | 1名 |
令和3年 | 日本金属学会 研究技術功労賞 | 1名 |
令和3年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 6名 |
令和3年 | 広島県優秀技能者表彰 | 1名 |
令和4年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 5名 |
令和4年 | 公益社団法人日本金属学会研究技能功労賞 | 1名 |
令和4年 | 彩の国優秀技能者表彰(埼玉の名工) | 1名 |
令和4年 | 広島県技能者表彰 | 1名 |
令和5年 | 公益社団法人日本金属学会研究技能功労賞 | 1名 |
令和5年 | 科学技術分野の文部科学大臣表彰創意工夫功労者賞 | 3名 |
伝統工芸日本金工展及び日本伝統工芸展への出展と入選
伝統工芸日本金工展は、我が国に古くから伝えられている鋳金、鍛金、彫金等の金属工芸の保存と発展を期し、現代生活に即する作品を創り、広く一般の清鑑と批判を仰ぐことを目的とし、日本工芸会が主催しております。また、日本伝統工芸展は、歴史上、若しくは芸術上特に価値の高い工芸技術を、国として保護育成すること、受け継いだ優れた技術を一層錬磨するとともに、今日の生活に即した新しいものを築き上げることを趣旨とし、文化庁、東京都教育委員会、NHK、朝日新聞社及び日本工芸会等が共催されております。
※造幣局公開の資料上で確認できたもののみを記載しております。実際の入選等は未確認の年でもあると思われます。
年度 | 伝統工芸日本金工展 | 日本伝統工芸展 |
---|---|---|
平成20年 | 4作品入選 | – |
平成21年 | 7作品入選 | 1作品入選 |
平成22年 | 5作品入選1作品日本工芸会賞 | 2作品入選 |
平成23年 | 1作品入選 | 2作品入選 |
平成24年 | 5作品入選 | 1作品入選 |
平成25年 | 5作品入選 | – |
平成26年 | 2作品入選 | – |
平成27年 | – | – |
平成28年 | – | – |
平成29年 | 4作品入選 | – |
平成30年 | – | – |
令和元年 | – | – |
令和2年 | – | – |
令和3年 | – | – |
令和4年 | – | – |
令和5年 | – | – |
以上、金型製造、金属加工、彫刻、七宝、プレス、彫刻等の分野で様々な職人が活躍されております。