おそらく、現在シリーズ化されている「肖像メダル」の先駆けと言ってもいいのではないでしょうか。
こちらの「豊臣秀吉像と天正大判」記念メダルは、第7回東京国際コイン・コンヴェンション(TICC)にて販売されたもので、かなり希少なものだと思います。
また、メダルの作りも素晴らしく、浮彫りの様子は目鼻口や髭の様子までしっかり彫り込まれており、いぶし銀の渋さと相まっていい味を出していると思います。
豊臣秀吉像と天正大判の仕様や図柄について、写真と共に記載いたしましたので、お時間あればご拝読お願い申し上げます。
豊臣秀吉像と天正大判 メダルの仕様
浮き彫りの精巧さ
第7回東京国際コイン・コンヴェンションのテーマは「秀吉の時代の貨幣 =大判、小判、金銀貨のあけぼの=」テーマ通り、記念メダルの図柄も豊臣秀吉像と天正大判が描かれております。
図柄の元となる肖像画は大変有名なもので、誰もが思い浮かべる豊臣秀吉像と思いますが、メダルの浮き彫りが秀逸です。以下の写真では目力の強さが伝わります。
また、こちらの写真では髭のあたりの作りも見事なもの。
どことなく現在シリーズ化されている肖像メダルのものより図柄に力が入っていると言いますか、精巧さが感じられますね。
耳元や頬の肉づきもお見事。
天正大判も浮き彫りにて表現
裏面の中央は、天正長大判。「拾両後藤」とあり、上下左右の丸枠桐極印も再現されています。裏面の左右は、天正菱大判。「拾両後藤」に加えて、右上に「天正十六」と年号が入っております。桐極印も上部、下部にありますがこちらは菱型で刻印されています。
拾両後藤の浮彫りによる刻印がお見事。
天正大判が重なりあう様子が上手く作り込まれている。
少し斜めから見てみると作りの精巧さがよくわかるものです。
なお、私も発売当時はまだ収集をしていませんで、こちらはネット通販で購入したものです。古いものでもあり、販売数自体が少ないもの(おそらく1000枚以下)だと思いますので、手に入れるのに苦労しました。
最近ではフリマサイトやオークション等、個人の収集家が出品されることも稀にありますので、多少は手に入れやすくなっているかと思いますがそれでも1年に1度見られればいい代物だと思います。
桐極印も細部まで作り込まれています。
全体的に再現度が高い。
造幣局ホールマークは側面に刻印。
フリマサイト、オークション等での実売価格
日付 | 取引価格 |
---|---|
2021/02 | 19,300円 |
2019/10 | 15,600円 |
希少なものだと思うのですが、過去の実売価格はそこまで高くありませんでした。(この価格ならちょっと欲しかった)ただし、昨今は銀(地金)の高騰が見られますので、数年前と比べて三割増しくらいが実売価格になりそうです。
また、定価は調べてみたもののよくわりませんでしたが、直径と重さ、この時期に販売されていた他の純銀製の記念メダルの価格から推測すると、10,000円~15,000円程度と思われます。
販売数は、200~300ほどだったと思います。※補足:平成5年龍と桜花鐔300個、平成6年鳳凰と桐300個、平成7年貿易銀と浪花川崎鋳造場風景200個
他にも東京国際コイン・コンヴェンションで発売された記念メダルがいくつかありますので、また別の機会に載せてみたいと思います。(管理人)