造幣局 第九十八次製造貨幣大試験「金銀平脱背八角鏡」の紹介

造幣局 貨幣大試験 金銀平脱背八角鏡 貨幣大試験記念品
金銀平脱背八角鏡

 本文鎮は、第九十八次製造貨幣大試験の際に記念品として製作され、正倉院宝物である「金銀平脱背八角鏡」から図柄を採用されたものになります。

漆塗りの金銀平脱、華麗な文様は、敬宮愛子様の御誕生記念メダル(敬宮愛子内親王殿下御誕生記念メダル, 平成13年(2001年)製)の背面にもデザインの一部が採用されていたと思います。
造幣局製の金銀平脱背八角鏡は、おそらく50年程前の品になると思われますが、華麗というよりは質実剛健な重厚さを感じられるお品だと思います。

造幣局製 金銀平脱背八角鏡の仕様や図柄、彩色、デザインについて写真と共に記載いたしましたので、お時間あればご拝読お願い申し上げます。

造幣局 金銀平脱背八角鏡文鎮の製品仕様

金銀平脱背八角鏡文鎮仕様
金銀平脱背八角鏡文鎮
材質:丹銅
直径:約6.7㎝
重さ:約220g
仕上:金メッキ艶消し仕上げ

付属の栞には以下のような文言が書かれています。

『この文鎮は、造幣局の伝統ある勲章製造技術により、正倉院御物である「金銀平脱背八角鏡」の流麗かつ繊細な図柄を再現したものです。』

章牌の表面に釉薬を盛り、ざらつきのある仕上げを施されており、丹銅の素地に鳳凰・小鳥・蝶・草花などを表わされております。
章牌の形こそ八角になっておらず、また、模様も平脱(金属の飾り板を素地に貼り付ける技法)ではありませんが、重厚感のある再現品であると言えると思います。

造幣局 金銀平脱背八角鏡文鎮の図柄

金銀平脱背八角鏡文鎮の表面
金銀平脱背八角鏡文鎮(表)

章牌中央の宝相華唐草を配し、鳳凰・小鳥・蝶が旋回するように周囲を飾り、さらに草花が散らされております。
また、原図である「金銀平脱背八角鏡」と比べると細部(鳳凰の羽根や小鳥の手足)の作りは省略されております。

金銀平脱背八角鏡文鎮の表面
鳳凰。細部は省略されている模様

浮彫りにより鳥獣花の模様が再現されている。

金銀平脱背八角鏡文鎮の表面
黒の下地

シンプルな作りながらも重厚な様子が窺える。

造幣局 金銀平脱背八角鏡文鎮の採色

金銀平脱背八角鏡文鎮の表面
金銀平脱背八角鏡文鎮(表)

黒の釉薬を使用。
丹銅の素地にざらつきのある仕上げをされ、黒と金の釣り合いの取れた二色が印象的でした。

背面

金銀平脱背八角鏡文鎮の背面
金銀平脱背八角鏡文鎮(背面)

背面および側面は、光沢仕上げ。

金銀平脱背八角鏡文鎮の側面
造幣局製刻印

背面下部に「造幣局製」の刻印。

金銀平脱背八角鏡文鎮の側面
研磨され劣化はあまり見られない

研磨された様子が見てとれる。

フリマサイト、オークション等での実売価格

日付 取引価格
2021/11 3,800円
2021/10 5,850円
2021/06 5,755円
2020/10 3,100円
2018/10 4,080円
2017/11 5,500円
2017/09 3,500円

直近で確認できたところはこの7件でした。

かなり古い品で、製造数も限られていたと思います。
なかなかお目にすることがかないませんが、五千円前後で入手できればありがたいところだと思います。

金銀平脱背八角鏡文鎮の外箱
木製ケース

以上、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。ご拝読ありがとうございました。(管理人)

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