メダル収集の折に製造元を調べた覚え書き。純金、純銀メダルの製造元についてメモしていたものを記載してみました。造幣局以外の国内製造メーカーです。
松本徽章工業株式会社
記念メダルのみならず勲章や純金切手、記念杯に飾り額など手掛ける製品は多岐にわたります。松本徽章工業株式会社は、創業が明治30年(1897年)の老舗メーカー、メダラーなら一度はお世話になったことがあるはず。
三井金属鉱業株式会社
メダルの製造というよりは金属の精錬の会社だと思いますが、ごく一部にメダルの製造も行っているようです。所持していたものでは、1972年の沖縄日本復帰記念メダル(純銀 20.2g)がありました。
三井金属鉱業他にも金属精錬やインゴット等の地金を扱うメーカーは、田中貴金属工業、徳力本店、三菱マテリアル、井嶋金銀工業などはよく耳にするところだと思います。
株式会社尚工舎
メダルの他にも記章やバッジ、レリーフ、カップや楯、時計に宝石など金属工芸や美術工芸品を扱う会社です。かなり多くの製品を扱っていたと思いますので、よく出回る品だと思います。現在も続く会社と思いますが、公式ホームページは見つかりません。代わりに株式会社尚工舎販売というサイトを見つけました。おそらく尚工舎の販売向けサイトだと思われます。
グローバル産業株式会社(新日本産業株式会社)
新日本産業と言えば、日本で最初のメダル製作と輸入販売を行った会社です。国内外の記念メダルの制作や販売を手掛けており、当社のホームページの作品紹介では野球やサッカーなどのメダルを見ることができます。金属工芸品らしさのある製品で言えば、上の写真(左上)の1966年明治百年明治天皇記念メダルがよく知られるものかもしれません。
なお、現在は社名がグローバル産業株式会社に変わっています。
株式会社内外工芸社
記章などの製造加工を行われており、造幣局製勲章の部品加工を請け負っていたりもします。記念メダルでは、松下電工創業50周年記念メダル、鉄道100年さよなら蒸気機関車記念メダル、日本万国博覧会記念パビリオン公認メダル(純銀製)などがあります。
株式会社三宝堂
三宝堂さんの公式オンラインショップを見ると現在はメダルの販売はなく、小判や置物といった製品があるようです。以前は、記念メダル(明治大帝御肖像牌、モナ・リザ記念メダル、ガンジイ生誕百年記念メダル)も手掛けていたと思います。
株式会社天賞堂
時計や貴金属、模型の製造販売を行われている会社。時計事業ではTENSHODO Watchのサイトもあるようです。記念メダルは、企業や団体などから表彰やお祝い等の依頼を受けて制作するサービスがあります。これらの一部がフリマサイトやオークションに出回っているのだと思います。私が以前見かけたものでは、東京百年記念メダル(太田道灌肖像)がありましたが、刻印には純銀と共に「天賞堂」も刻まれておりました。
株式会社ナガホリ
株式会社ナガホリは、宝石や宝飾品の製造・加工・販売を行っている会社ですが、メダルや小判といった製品も手掛けられています。現行品では、Disney社の純金ミッキーマウス小判は、ナガホリ社製造のものです。
フレンドリー株式会社
おそらく廃業されてしまった会社。調べても情報が出て来ません。沖縄復帰記念メダル純銀メダル(1972年)や昭和62年さようなら国鉄記念純銀メダル、新元号平成記念メダル、中日ドラゴンズ優勝記念メダル(1999年)などの発行がありました。
百合工業株式会社
調べても情報が出てきません。どんな製品が販売されていたのかもわからなかったのですが、メモにはある。よくよく調べてみると「天皇陛下御宝祚五十年記念メダル」というものがありました(発行は伊勢神宮御遷宮協賛協会)。ほとんど見つけられないのでごく一部の制作なのかもしれません。
以上、他にもまだまだありそうですが、私のメモによるとこの辺りでした。新しい会社やクリエイターが続々と参入するようなことは難しいのかもしれませんが、細々でも続いてくれることを願います。