当サイトでは造幣局製金属工芸品の紹介記事を書かせていただいておりますが、文章を作るにあたって造幣局が公表されている様々な資料を拝見させていただきました。
特に工芸品としての価値の高い七宝章牌については、何か情報が得られないものかと調べてみたものです。
その中でいくつか興味深い資料を挙げさせていただこうと思います。
造幣125年のあゆみ改訂版
平成8年(1996年)6月出版の「造幣125年のあゆみ」に平成24年までの記事を加えた改訂版がPDFのドキュメントで閲覧ができます。
造幣局HP「造幣125年のあゆみ」※リンク切れhttps://www.mint.go.jp/media/2012/05/ayumi_2.pdf
造幣局創業以前の貨幣の歴史から明治、大正、昭和、平成の移り変わりを当時の歴史や出来事と合わせて紹介されております。
金属工芸品については、勲章、記章をはじめとする装金技術に関しての記載が確認できます。また、一部ではありますが七宝メダル(章牌)の紹介として「扇面楓図」「十二単衣」「風神・雷神」が写真付きで見られます。
製造工程などの記載もあり大変参考になる資料と思います。
※追記 造幣125年のあゆみは、リンク切れのようです。代わりに「造幣150年のあゆみ」が公開されております。
造幣局HP「造幣150年のあゆみ」https://www.mint.go.jp/media/2023/03/ayumi150.pdf
職員採用情報->採用案内パンフレット
造幣局の職員採用案内のパンフレットにも金属工芸品の説明が見られます。
造幣局HP「採用案内パンフレット・先輩からのメッセージ」https://www.mint.go.jp/about/recruit/saiyo_message.html
造幣局の業務として金属工芸品の製造に関する案内がありますが、その中で人形浄瑠璃文楽の極印の制作過程とみられる写真が掲載されております。彫塑(ちょうそ)と呼ばれる図案の作成段階のものと思われますが、なかなか興味深いものがありました。
ミントクラブ27号
造幣局の情報誌「ミントクラブ」のバックナンバーで七宝章牌の制作工程を拝見できます。
造幣局HP「ミントクラブ(情報誌)」https://www.mint.go.jp/buy/mintclub_index.html
バックナンバーのミントクラブ第27号(平成20年11月発行)に掲載されておりますが『七宝章牌のできるまで』と題して雅楽の原形、極印、圧写、七宝盛り付け、七宝焼き付け、メッキとおおまかな流れを見ることができます。
原図の型と思われる石膏や七宝盛り付け前の状態から釉薬の盛り付け過程の写真を見ることができますので、作品の奥深さが垣間見れる貴重な資料と思います。
この他、造幣局HP上で業務実績評価も公表されておりますが、そちらでも装金課の技能職員の取組みを部分的に確認することもできます。
以上、なかなか普段目にすることの少ない資料かもしれませんが、作品の理解を深めるきっかけになると思います。ご興味のある方は、造幣局のホームページにて資料を確認してみるとよいかもしれません。