造幣局が販売する特製の収納ケースの出来栄えは見事だと思います。写真のものは、地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣の収納ケースになりますが、ウォールナット製の質感の良い品。コレクションに最適と言えます。
現状、地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣と東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣を収納するケースのみが販売されていたと思いますが、販売数も限られており貴重ですね。
個人的には、記念メダルもこれまで数多く発行されてきておりますので、同様のコレクションボックスの販売があれば申し込みたいものです。(抽選になるとは思いますが)
先日、コレクションを整理していて、ふと、収納ケースが欲しいなぁとふけっていたこともあり、造幣局が販売された二つの収納ケースの価格や仕様を振り返ってみたいと思いました。
地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣収納ケースの価格と仕様
地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣は、都道府県ごとに発行されており全47種。平成20年(2008年)から販売が開始され、平成28年(2016年)までの8年間で発行されました。こちらの全47種を収納するケースとして販売されておりました。収納ケースは都合二種類が販売されており、違いは七宝メダルの有無。七宝メダル付きはケース中央に純銀製の七宝メダルが付属します。(メダルなしは同じデザインの紙が付属)
おそらく一般向けの収納ケースとしては特注といって差し支えない品質で、販売されたのはこれが初めてだと思います。初めての販売だからなのかはわかりませんが、販売時期も変わっており2009年頃から受注販売のような形を取られておりました。(通常販売分は数百台程度だったと思いますが、その後も個別の受付はしてくれていたと記憶しています)
また、途中価格改定もあり、改定前後で以下のように販売金額が異なります。(税込み、送料込み)
2009年頃 | 2012年頃 | |
---|---|---|
七宝メダル付き | 87,000円 | 101,000円 |
七宝メダルなし | 38,000円 | 55,000円 |
昨今もですが、原材料や人件費等などの高騰を理由に価格は上がる一方です。また、七宝メダル付きとなしではそれなりの価格差があるのも印象的。職人による手作りの品は付加価値があるということですかね。
それにしても価格については、かなり抑えてある感じではないでしょうか?七宝メダルなしで言えば値上がり後でも55,000円。あの品質であれば納得の品だったと思います。おそらく発売当初は儲け度外視の販売価格だったと思いますが、10万円程度であれば私のような物好きのコレクターなら手が届くはず。是非ともこれに懲りずに作り続けて欲しいなと思っていた特製ケースでした。
紹介ページは別に作ってみましたので以下もお時間あればご覧ください。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣特製ケースの価格と仕様
こちらの販売は最近ですね、販売時期は2020年10月。東京オリンピック・パラリンピックの開催と合わせて発行された全37種をコンプリートボックスのような形式で販売されました。ですので、ケース単体の販売ではなく金銀貨幣、記念硬貨のセット販売でありました。
販売価格は、690,000円(消費税・送料込)販売数量は、1,000個。
販売数が限られており、収納ケースの出来栄えは地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣のもので証明済み。多数の申し込みがあり抽選となりました。
抽選は、申込数216,619個に対し、抽選対象が900個(海外販売用当等の100個は抽選対象外)。当選倍率は、240.69倍の狭き門でした。
価格についてもう少し掘り下げてみますと、収納ケース自体の価格はいかほどだったのか?金銀貨幣、記念硬貨の販売価格を確認し、総額を販売価格から差し引いて算出してみたいと思います。
オリ/パラ | 種類 | 価格 |
---|---|---|
オリンピック | 五百円:1種類、百円:13種類 | 5,400円 |
パラリンピック | 五百円:1種類、百円:7種類 | 4,700円 |
オリンピック | 千円銀貨(9種) | 87,090円 |
パラリンピック | 千円銀貨(3種) | 29,030円 |
オリンピック | 一万円金貨「流鏑馬と心技体」 | 120,000円 |
オリンピック | 一万円金貨「勝利と栄光と心技体」 | 122,223円 |
パラリンピック | 一万円金貨「聖火ランナーと国立競技場と心技体」 | 122,223円 |
– | 総額 | 490,666円 |
※百円、五百円記念硬貨、千円銀貨は、コンプリートセットの価格としています。
以上、ケースを除く貨幣の総額は、490,666円でした。全37種コンプリートセットの価格が690,000円ですので、収納ケースの正味の価格は、199,334円となりました。
前述の収納ケースと比べるとなかなか強気なお値段と言えるかもしれませんね。とはいえ、欲しくても購入できなかった方も多数おりますので、価値が色褪せないのも確かです。
造幣局特注とも言えるウォールナット製の収納ケースは、現状二点のみ。収集家としては記念メダルなども収納可能な同様のケースを販売してくれるのを待っています。
それにしても趣味で集めている自分が言うのもおこがましいのですが、記念硬貨の金貨や銀貨、貨幣セットなど地味に根強い人気がありますね。若い人が集めているとは思えないニッチな趣味と思いますので、中高年の収集意欲がスゴイのかもしれません。