地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣は、平成20年(2008年)から販売が開始され、平成28年(2016年)までの8年間、47都道府県の記念貨幣が発行されておりました。他にも5百円バイカラー・クラッド貨、バイカラー・クラッド貨のプルーフ仕様も発行されますが、千円銀貨幣は造幣局の直接販売であり、応募が多かったことから抽選が毎回行われていたほどの人気を博しておりました。
千円銀貨幣の図柄は、都道府県の美しい風物や重要な行事等を織り込んだものとなっており、コレクションに励む方も多かったと思います。私も収集していた一人ですが、全部で47個ともなると結構保管に困ったりします。あと、綺麗に飾っておきたいのも山々ですがなかなか適当なケースもなく、箱に詰めるか引き出しにしまっておくのが関の山。できれば、造幣局の展示品のような見栄えの良いショーケースに収めておきたい気持ちはありますが、ニッチな趣味の世界の物哀しさかコレクター心をくすぐるケースなんてないんですよね。
そこで、そんな収集難民に救いの手を出すかのように発売されていたのが、こちらのウォールナット製収納ケースでした。(こういうのを待っていた)
造幣局にしては珍しいコレクションケースで、何より重厚感あり、質感あり、高級感もあるとても良い品。コレクターも大満足であったであろう『地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣収納ケース』をご紹介いたします。
地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣収納ケースの仕様
商品説明
発売時期と価格
発売時期は、2009年と2012年頃と記憶しています。2009年の発売当初は受注生産をされており、納品までしばらく時間がかかるような状況だったと思います。また、2012年頃の再販では、販売台数を600台(650台?)としていたと思いますので、いずれにしても限定販売の希少品だったと思います。
価格は以下の通りで、再販時に価格変更がありました。(税込み、送料込み)
2009年 | 2012年頃 | |
---|---|---|
七宝メダル付き | 87,000円 | 101,000円 |
七宝メダルなし | 38,000円 | 55,000円 |
再販時の値上がり理由は、原材料高騰によるものといった説明だったと思います。
販売価格を見て、七宝メダル付きの価格は随分強気だなと思ったものです。収納ケースは外注による製作で、七宝メダルは造幣局の七宝工による手作りになるため、メダルの材料費というより人件費の部分でより多く費用がかかるといったところでしょう。
生産台数について
初回の販売は受注生産。二回目の販売は600台(650台?)くらいの限定販売だったと思いますので、総数としたら1,000台あるかないかだと思います。(七宝メダル有り無し合わせた台数)特に、初回の販売は受注生産でしばらく受付をされていたと思いますので販売台数がよくわかりませんが、造幣局が発注した一般競争入札の情報を調べるとある程度わかります。
以下、地方自治法施行60周年記念七宝メダル用ケースの一般競争入札結果。
2009.02.23 | 100個 |
2009.04.15 | 130個 |
2010.01.06 | 200個(予定数量) |
2010.04.26 | 120個(予定数量) |
2010.12.01 | 85個 |
2012.01.06 | 100個 |
2012.11.05 | 50個 |
2012.12.07 | 100個 |
2013.02.20 | 200個(予定数量) |
2014.05.21 | 100個 |
合計:1,205個
予定数量とされているものも含みますが、一般競争入札の情報を見る限りでは、1,205台の収納ケースが作られた可能性があります。造幣局支局の展示用などで用いるものも含まれると思いますので、一般販売用はもうすこし少ないものと思われますが、1,000台程度は出回っていたと考えられます。
地方自治法施行60周年記念千円銀貨幣収納ケースを写真にて
千円銀貨幣を収めた状態。写真はケース上段のものです。
ケース中央に位置するのは、「地方自治法施行六十周年」の文字と桜の花びらの絵柄。
写真は紙製のもの。七宝メダル付きのものは同じ絵柄のものがここにはめ込まれています。
ケース下段には、25個の千円銀貨をはめ込むようになっています。
鍵は二本。鍵用のケースまで付属というのも手が込んでいますよね。
フリマサイト、オークション等での実売価格
日付 | 取引価格 | メダル有無 |
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2020/09 | 52,000円 | メダル無し |
2019/11 | 64,900円 | メダル無し |
2019/09 | 130,000円 | メダル有り |
2018/11 | 98,000円 | メダル無し |
2018/07 | 96,980円 | メダル無し |
2018/05 | 55,000円 | メダル無し |
2018/05 | 79,000円 | メダル有り |
2018/04 | 149,800円 | メダル有り |
2018/03 | 150,000円 | メダル有り |
2018/03 | 77,000円 | メダル無し |
2018/03 | 60,000円 | メダル無し |
2016/10 | 70,000円 | メダル無し |
2016/04 | 89,800円 | メダル有り |
ケースのみの販売に絞ると上記の通り。千円銀貨幣とのセット販売の場合は、多数の出品がありました。価格は、メダルの有無で大きく異なるのは定価の通りといったところだと思いますが、どちらかが極端に少ないということもないようです。
以上、今回はこの辺りで終わりにしたいと思います。ご拝読ありがとうございました。(管理人)